美肌診療所

皮膚科医が教える乾癬の最新内服薬「オテズラ」の効果と副作用

乾癬でお悩みの方々、
「オテズラ」という薬を聞いたことがありますか??

2017年3月、乾癬治療の新薬が25年振りに発売開始となりました!!

まだ新しい薬で口コミなども少ないと思います。

実際に私も患者さんと相談の上、使用することもよくあります。
ですから薬の効果や副作用についてお伝えできたら良いと思っています。

ちなみに乾癬についてはこちらの記事で詳細を書いていますので
参照してください⬇️

患者さんにとって苦痛の病気だと思います。

乾癬の治療は基本は塗り薬なのですが、
新しい薬を試してみるのもありだと思います!!

オテズラって??

オテズラ錠とは「阻害剤」という新しいタイプの薬です。

乾癬患者さんの免疫細胞や表皮細胞で
過剰に出てしまっているPDE4という物質を阻害します。

そして免疫バランスを調整し、乾癬症状を改善します。

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いつから効果があるの??

オテズラは内服してすぐに効果が出現する薬ではないです。

オテズラ錠の効果発現には個人差がありますが、
服用開始から24週あたりで効果が、ゆっくり効果があらわれます。

なかなか治らないからといって
内服を中断してしまってはせっかく続けてきたのが
無意味になってしまうので、気長に効果を待ちましょう。

ですが、、

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副作用もある??

飲み始めの頃に、吐き気や下痢、頭痛など
副作用がみられることがあります。

これらの副作用は、ずっと継続するわけではなく、
だいたい2週間ほどでおさまることが多いです。

実際、処方した患者さんには最初は副作用が
出現した方もいらっしゃいますが、
逆に副作用がほどんどなかったって方もいます。

ですが、どうしても副作用が辛いって方は
薬自体が体に合っていない可能性もあるので、
医師薬剤師などに相談するようにしてください。

オテズラの良いところは重篤な副作用が出現しない
ことだと思います。

内服方法

初めからたくさんの量で開始しません。

オテズラ錠による治療を始めるときは、
6日間かけて徐々に薬の量を増やしていきます。

少しずつ増やすことで、副作用を抑えることができます。

「スターターパック」というのが処方されますので、
そこに入っている薬を順番通りに内服してください。

① オテズラ錠は、初回10mgから飲み始め、それから6日間かけて毎日10mgずつお薬の量を増やしていきます。
② 6日目以降は、1回30mgを1日2回(朝・夕)服用します。
③ スターターパックには、飲み始めから2週間分のお薬が入っています。

内服している患者さんはほとんどの方が
少しずつ改善されてきている方がほとんどで、効果は比較的高いと思います。

高額??


ですが、問題点として、
薬価が高額なことです。。

最初の2週間(14日分)のスターターパックの薬剤費は22300円。
三割負担でも6690円です。

その後は3週目以降は30mg1日2回で4週間分(28日分)で54320円。
三割負担で16296円です。

効果があるとはいえ、金銭的に厳しいって方もいらっしゃいます。

ですが、内服して短期間で改善されれば
今後の通院費なども最小限で抑えられると思いますので、
長期的にみて、とてもおすすめしたい薬剤です。

最後に、、


乾癬はすぐに治せる病気ではないので
良い医者を見つけ、自分に合った治療法が見つかるまで根気よく治療しましょう。

諦めないで治療し
多くの患者さんが健康な皮膚を取り戻せることを願っています( ^ω^ )