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新型コロナウイルス
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初めまして。
都内で医師をしております。

一時的にコロナウイルスが収まったと思いきや、
第二波がやってきて特に東京での感染者は400人越えまできました。

外出時はマスク着用が常識のようになっており
飲食店などでは入店時に検温や手指のアルコール消毒を促されることも多いですね。

今回は世間を騒がせたのが「イソジン」の話題です。

イソジンはご存知の通り「消毒液」です。

なぜイソジンが話題になったかと言うと・・・

先日、吉村大阪府知事がポピドンヨードを含むうがい薬を使用して
うがいをすると、唾液の中のコロナウイルスが減少し、
他人にうつしにくくなると発言しました。

うがい薬でうがいを1日4回すると、唾液のPCR検査の陽性率が9%、
うがいをしなかった患者は、陽性率が40%だったということ。

この発表で日本中に大きな影響を与えました。

その後、慌ててイソジンを購入する人たちが増え、
現在はドラッグストアなどで購入しにくくなっています。

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そもそもイソジンとは??

イソジン
まず、イソジンはコロナウイルスにも効果を発揮します。

コロナウイルスに大して効果のある消毒薬はたくさんあります。
一般的に一番使用されているのがアルコールだと思います。

たくさんある消毒薬のなかで、
このイソジンのみが人の粘膜にも使用できます。

ですからうがい薬として一般的に使用されています。

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コロナとの関係は・・

大阪府知事が発表していた内容とは、
新型コロナに感染した患者の口腔内を消毒したら重症化しにくくなると言うことです。

重症化とは、おそらく主に肺炎になると言うことを示していると思います。

医療者では常識ですが、確かに口の中を清潔に保つことは
肺炎予防にはとても重要なことなのです。

ですから口腔粘膜に使えるイソジンでしっかりうがいをして、
清潔な環境にしていたら、何もしていない人よりは肺炎を起こしにくいのではないか
と言う仮説で研究を進めていると考えられます。

実際、もっと多くの症例で実験してみないと分からないことなので
今後の新たな発表があれば注目したいところですね。

ですが・・・

イソジンは先ほども言いました通り、消毒薬なので
単純に薬剤が触れた表面のウイルスを殺します。

ですが、ウイルスは細胞内でどんどん増殖しますので、
一時的に表面のウイルスが減っても細胞内に居るウイルスがまた出てきます。

イソジンでは細胞内に居るウイルスまでは殺せないので、そこがデメリットだと思いますね。

情報の見極めを

パソコン

今回のイソジンでは吉村知事の発表のせいで、日本中でうがい薬の入手が難しくなっているようです。

新型コロナウイルス感染を予防する物ではない
と、追加発表されましたが、みなさんはどう考えていますか??

新型コロナについては専門家もまだまだ分からないことが多く、
誰も正解を知りません。

ですから、新しい情報にすぐに食いついてしまいたい気持ちもわかりますが、
間違った情報に注意して行動するようにしましょう。

イソジンを使用しているからマスクをしなくて良い、
大きな声で歌うカラオケに行って良い、
こんな誤った捉え方にならないようにしてください。

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