プロトピック軟膏という外用薬を知っていますか?
この軟膏はアトピーにとても効果的な外用薬で、皮膚科でもよく処方する薬です!
プロトピックの成分はタクロリムスです。
筑波で発見されたマクロライド系免疫抑制剤 (Tsukuba macrolide immunosuppressant) というところから命名されています。
かっこいいですよね!
今日はプロトピック軟膏やステロイド外用薬などのアトピー治療(外用薬)についてお伝えします!(^^)!
プロトピック軟膏は「免疫抑制剤」(めんえきよくせいざい)です。
ここで免疫抑制剤(めんえきよくせいざい)って何って方いますよね?
wikiでは、免疫抑制療法において免疫系の活動を抑制ないし阻害するために用いる薬剤である。臨床的には以下のような場合に用いられる。と書かれています。
- 移植した臓器や組織(骨髄、心臓、腎臓、肝臓など)に対する拒絶反応の抑制
- 自己免疫疾患やそれによると推定される疾患(関節リウマチ、重症筋無力症、全身性エリテマトーデス、クローン病、潰瘍性大腸炎など)の治療
- 自己免疫とは関係ない炎症性の疾患の治療(アレルギー性喘息の長期的抑制など)
要するに炎症を抑えると考えてくれれば幸いです。
実は、プロトピック自体はステロイドより炎症を抑える作用が強いのです!!
※ステロイドのmild〜Strongレベルと同様
ステロイドよりも分子量が大きく皮膚からの吸収率が低いのが傷になります(>_<)この欠点は正常な皮膚にはプロトピックは浸透せず、赤ら顔になりにくいという効果が狙えます。
顔や首などの皮膚の薄い部分にはよく吸収されて、効果が高いですが、
手、足、体幹などの皮膚の厚い部分からは皮膚の吸収率が低くなってしまうので効果が発揮されず
むしろステロイドの方が効果的な作用を発揮します★
アトピーで顔が真っ赤な方をよく見かけますね、
患者さんの中にもたくさんいらっしゃいます。
強い痒みのために顔を掻いてしまったり、強いステロイドを長期間継続して塗っていると副作用で
赤ら顔になってしまいます……。
ですが、プロトピック軟膏によって赤ら顔の患者さんはかなり減っています。
こんな優秀な外用薬ですが、最大の難点があります。
使用された方ならお分かりになると思いますが、
塗った部位ほてが火照ったり、ヒリヒリしたりすることがあります。
数日間使用し続けると慣れてくるのですが、その最初の数日間が我慢できない患者さんも居ます(+o+)
痒いアトピーに加えて、さらに火照ってヒリヒリしたりするのを耐えるのは正直辛いことだと思います。
これさえ乗り越えて、プロトピック軟膏をうまく使いこなせればとても効果的な治療ができるのですが……
なかなか難しいものです。
ヒリヒリに耐えられない方は、数日間はステロイド軟膏を塗って皮膚の炎症を少し沈めてからプロトピック軟膏を塗ると少しヒリヒリが抑えられます。また、保湿剤(ヒルドイドなど)を塗ってからプロトピック軟膏を塗るのも良い手でしょう☆彡
ちなみに痒みを抑えるのには抗アレルギー薬の内服や患部を冷やすことなどが有効です。
首から上のアトピーにはプロトピック軟膏がとても効果的ですが、
体は吸収率の問題でステロイドの方が有効です。
アトピーの方はプロトピックとステロイドをうまく使い分けて使用することが良いでしょう(#^^#)
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